2014年4月24日木曜日

騙されたと思って観に行って欲しい!映画『ネクスト・ゴール!~世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦~』

昨日、『ネクスト・ゴール!~世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦~』という映画の試写会に行ってきた。

数年前、オーストラリア代表に0-31という記録的大敗を喫し、かれこれ17年間未勝利、FIFAランキング最下位のアメリカ領サモア代表に密着したフットボールドキュメンタリー。
史上最弱とも評されるアメリカ領サモアが、ブラジルワールドカップ予選で初勝利を目指す!
という内容なんだけど、この映画、僕の想像を大きく裏切る内容だった。

なんとなく、コメディタッチかと思ってたんだけど、笑えるのは最初だけ。
予選開始1ヵ月前にオランダ人監督トーマス・ロンゲンを招へいして、全てが変わる。

頑固でコワモテの監督に戸惑う選手やサッカー協会。
そんなこともお構いなしに、熱血監督トーマスはドリブルもパスもスライディングもまともにできない、体力が90分もたない寄せ集めチームに闘魂注入!
選手も監督の熱血指導に応えるようになり、チームの雰囲気は変わっていく。

そして迎えたブラジルワールドカップ予選――。

という設定なんだけど、映画に深みを与えているのが「第3の性を持つ選手」ジャイヤ。
試合前にはメイクが欠かせない性同一性障害の男性で、とても頑張り屋なんです。
補欠なのに必死で頑張る彼(彼女?)と、性の違いを受け入れて分け隔てなく接するチームメイト、そしてジャイヤの奮闘を評価する監督の姿は、ハイライトの一つかもしれない。

この映画を見ている途中に、何度、涙を流しただろう。
こんなに他国の代表チームを応援したことがあっただろうか。
気づいた時には、アメリカ領サモアのサポーター気分になっていた。
実際の試合の映像が流れている時には、シュートシーンで思わず頭を抱えて隣の人をギョッとさせてしまった。

サッカー映画だと思って観ないでほしい。
これはドキュメンタリー映画の傑作だ。
サッカー好きには、絶対に観に行ってほしい。サッカーの原点に触れられるから。
サッカーが好きじゃない人にも、絶対に観に行ってほしい。こんなに清々しい気持ちになれる映画、なかなかないから。

この映画には笑い、涙、勇気、誇り、許し、友情、人生に必要な全てが詰まっている。
大げさだと思った方、騙されたと思って観に行ってください。

5月17(土)~30日(金)限定公開
角川シネマ新宿

予告編(これだけでもグッとくる!)








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